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「そうそう!みんなで仲良くやっていきましょ!
はいはい、お二人さんは仲直りの握手!」
篠原部長に右手を引っ張られ、同じように引っ張られた地味子ちゃんの右手と繋がる。
両者の手首をそれぞれ掴み、握手の状態を保ちながらブンブンと上下に動かし、
「はい、これで仲直りねっ!」
と部長は子供のようなあどけない笑顔で言った。
「...すみませんでした。
少し、ほんの少し言い過ぎました。
確かに私があれこれ言う権利ないですよね。」
繋がった手を見つめながら、地味子ちゃんがポツリと呟いた。
...驚いた。
彼女がそんな言葉を口にするなんて思ってもいなかったから。
「ううん!地味子ちゃんが変に思うのも仕方が無いし。
確かに俺は美術が苦手で、絵を描いてて楽しいだなんて思ったことなかった。
でも、部長と荒木先生は俺が描いた絵を初めて認めてくれたんだ。
ここだったら自分を変えることが出来るかもしれないって思えたんだ。」
本当は、“地味子ちゃんと共有出来る時間を少しでも増やしたい”なーんていう不純な動機なのだが、ここでそんな爆弾を落としたらせっかくの仲直りがパーになる。
それに、これはまるっきり嘘ではない。
本当に少しだけそう思えたんだ。
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