頂上決戦

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入学早々、自分の噂が校内中に広まっていることに愕然とした。 入学式を終えてクラスメイトでごった返す教室で俺は一人縮こまっていた。 ヒソヒソと聞こえてくる噂話はどれも不良、ヤンキー、恐い、工藤芳樹、のワードが含まれている。 しかも、誰も俺とは目を合わせちゃくれない。本気で犯されると思っているのだろうか……。 あぁ人生思い通りになんてならないもんだな。 たった16年で人生の残酷さを悟っていた時、俺の肩に不意に手が置かれた。 「よぉー芳花!また同じクラスだな、よろしく頼むよ!」 その底抜けに明るい声は聞き慣れた笠岡修司(カサオカシュウジ)だった。 修司とは幼稚園の頃からの幼馴染だ。 見知った修司の顔は俺の暗い高校生活に射し込んだ一筋の光のようだった。 「修司ー!噂話がヒソヒソ俺の心を蝕んでいく。俺と目を合わせると犯されるらしい」 「はははー。芳樹さんの存在感ハンパねぇな!まぁ今のうちだけだよ。俺はお前の事よく知ってるからよ」
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