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見月を仲間にした翌日。
時刻は昼前、目の前には二種類の魔物。
グールという灰色の肌をした人型の魔物をそのまま大きくしたようなグールキングが八体。
トロールを大きくした魔物、トローイが六体。
グールキング[不死族]Lv.60
トローイ[巨人族]Lv.64
走りながら呪文を詠唱する。
「我、求むるは水。我、求むるは彼の者を殴打せし球――水球」
七つの水の玉がそれぞれグールキングに衝突する。
俺のマイブームは水属性である。
次が風。
同時に、残りのグールキングとトローイには針状の火が突き刺さる。
見月だろう。
グールキングが仰け反ったところを切り伏せる。
顔を上げてみれば、既に他の魔物も消滅していた。
どうでもいいけど、トローイって絶対名前で虐められるタイプだよね。
レベル六十越えは一撃では倒せないから、魔法を育てるなら丁度良いだろうと思い、今日はいつもより上に進んだ。
だが、結局、たいして手間は変わらなかったので、経験値効率のアップになった。
「さて、と。そろそろ昼飯を食べに行くか」
俺は昼飯は抜いても問題無いが、だからといってそれを強要するつもりはさらさらない。
これだけ動いたら腹が減るのも当然だし。
「ええ、ついでにギルドと武器屋にも寄りましょう」
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