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「もっ、桃太郎さん! 僕にきびだんごを下さいっ!」
「えっ」
「きびだんごさえ食べれば僕はあなたのお供だ! お供になれるんだ! 誰が何と言おうと僕はあなたについて行きまーーーーすっ!」
その言葉にキョトンとしていた桃太郎はフッと微笑み、小袋から白く丸い玉を取り出しキジへと差し出した。
「……ありがとう、キジさん。おばあさんが僕の為に丹精込めてこしらえてくれたきびだんご、無駄にならずに済んだよ」
「桃太郎さん……」
「僕と一緒に、鬼ケ島に行こう。キジさん!」
「…………はい!」
パクッ
かくして桃太郎は、犬、猿、キジを連れ、鬼ケ島へと向かうのだった。
-つづく-
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