第1章   弟の都合

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とりあえず、 日曜日初顔合わせとなる 話し合いの場での返事は持ち越すことに成功した。 それも、 なんとかではあったけれど、 私は自分を投げ捨ててでも振り切った。 ただ、 後味が悪かったことは否めない。 七海にも汚い世界を見せてしまった。 嫌な世界を感じさせてしまった。 それが一番の後悔である。 そんな話をしながら帰路に着いたのであったが、 帰宅して10分もしないうちに 自宅の電話のベルが鳴り響いた。 「・・・」 私と夫は顔を見合わせた。 またもや嫌な予感である。
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