第1章   詳細な事実

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とりあえず、 課長さんと部長さんと 机を挟んで反対側の席に着席した。 直也さんを挟んで、 左側に私、 右側にお兄さんが座った。 そしてようやく本題に入って行くのであった。 まず、 課長さんが4、 5枚にわたる紙を取り出し、 机の上に並べ始めた。 それは直也さんが使い込んでしまった お金の明細のようである。 それを並べ終えたところで、 「えっとですねぇ」 課長さんが話し始めようとしたところに、 ノックが鳴った。 女性社員がお茶を運んできたのだ。 そこで話は中断される。 また唾を呑む音も聞こえてしまいそうなまでの静けさが訪れた。 私にはその静けさがたまらなかった。 今度は課長さんも部長さんもいる中での静けさである。 私はそんな静けさを打ち破りたくなるような 衝動に駆られるのであった。
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