私の理想

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友達と話していて、 親の話になると 私には話すことがなくなる。 口を閉ざすしかなくなってしまうのだ。 特に、 親と子の仲のいい触れ合いの場面になれば、 それはもう明らかであった。 友達の話を笑顔で聞きながら、 そこに生まれる取り残された感。 そんなものがまた私の中に生まれるのだった。 せっかく楽しいランチに来たはずなのに、 その時間の中で、 また私は埋まらないものを見つけては 帰路につく足取りが重くなるのだった。
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