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私がそう答えると、
祖母は優しく笑った。
その笑顔はとてもとても穏やかだった。
そして、
茂子だと思っている私の手を繋ごうとする。
祖母は私の手を引いて、
また小さい頃よく遊んだ
浜辺へ行こうとするのであった。
その祖母の手はもうか細くて・・・
そんな祖母の姿に何度、
涙したことだろうか。
祖母と茂子として話している時には
決して見せなかった涙であるが、
ちょっと祖母が目線をそらした時や、
夫と話を始めたときには
祖母にわからないように顔をあちらに向けて
そっと涙を拭ったものである。
そしてまたこちらを向いて、
祖母の手を取ると、
ニコッと笑う祖母の顔は
祖母の着ていたパジャマの色と合わせて
私の脳裏に焼き付いている。
祖母はとても愛おしく、
可愛らしかった。
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