第1章     無意味な借用書

3/4
前へ
/31ページ
次へ
借用書って何なんだろう。 それを貰うのにさえ、 気を遣ったり、 遠慮していた私たちは 何なんだろう。 私は繰り返しこう考えていた。 私たちは常識がなさすぎるのか。 私たちがモノを知らなすぎるのか。 そして、 私たちはあまりにお人好し過ぎるのか。 そうでないと思いたいし、 そうでないことを信じていたのに、 血のつながった家族のこと、 実の妹のことを信じたのに、 その結果がこうである。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加