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「美紀もやっと
オトナになったか~」
乾杯、と言って
嬉しそうにグラスを合わせてくる
莉子を見ていると
悩んでいたことが
馬鹿馬鹿しくなってきた。
「男と女なんて…
キレイごとでは済まないのよ」
現在進行形で
職場の上司と不倫している
莉子の言葉は重い。
「頭で考えずに
もっと身体で感じてごらん?」
思わず赤くなりそうな
莉子のセリフに俯く美紀の
携帯電話が鳴り出した。
『美紀?今どこにいるの?』
「うわっ、心配性なところは
康太そっくり!さすが兄弟!」
遼の声を聞き付けて莉子が呟く。
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