第1章

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顔を覗き込んで囁けば、顔を赤らめた楽人がそれでも止めないとばかりに首を振った。 「頑張るじゃん…」 「平気だもん…ン…」 唇を吸い、楽人が自分から出してきた舌先を舐めてやると、ピクンと肩先が震えた。 「もっと…舌出して見ろよ」 「んっ……んぅっ……んん」 戸惑いがちに挿しだしてきた舌を、思い切り吸い上げてからしゃぶるように甘噛みした。 家が離婚騒動で荒れてた頃。帰るのが嫌で夜の繁華街をふらついてたとき、宗助は見知らぬ女性に誘われて、数回ホテルに行ったことがあった。「キミ可愛いからいっぱい教えてあげる」 と、言葉通りいろんなコトを教えてくれたヒトも、今じゃ名前も覚えてない。いかにも水商売、しかも風俗っぽい雰囲気のヒトだった。かなり派手な美人でスタイルも良く、その店のナンバーワンだと言っていたが、どことなく寂しそうな目をしていたことだけは覚えている。 そんな経緯で覚えた手管を楽人に施すのは気が引けたが、今は快感を与えてやりたい欲望の方が上だった。 「ァ…はぁ…ぁ…」 トロリと溶けた楽人の眼差し。清潔な顔立ちも、表情によってはこうもエロティックになるのかと見惚れてしまう。 楽人の濡れた唇が僅かに動く。 「ん?」 「今の…もっと…して?」 「っ…」 掠れた声で甘くねだる楽人は堪らなく淫靡で、男の性を吸い尽くす妖女のような艶かしさがあった。 「キス…気に入った?」 「うん…他にも…いっぱい…んっ」 夢見心地のような楽人の囁きは、直接宗助の腰を刺激した。堪らず口づけ、口腔を貪りながら下肢をまさぐる。 「んっ…んっ…んんんっ」 「良いよ。何回でも、イッていいんだよ…楽人」 「あああぁっんっ…あんっ…あっ」 手の中で楽人が弾けた。 そのままヌルついた指先で奥の入り口を軽く撫でた。 「あっ…」 (あっ…) 楽人は触られたことに、宗助は触ったものに驚き、二人とも一瞬、動きが止まる。 「いいの。宗ちゃん…気にしなくていいの」 (楽人?) 無意識に体を離そうとした宗助に、楽人がしがみついてくる。 宗助は楽人に微笑み、大丈夫だよと腕を解いた。 (あの時の傷跡が…残ってる?) 奥の窄まりに寄せられた襞のひとつが盛り上がり、硬く腫れたようになっていた。 (楽人…) 無理のない程度に足を開かせ、楽人が恥ずかしくないよう布団の中でそっとそこを舐めてみた。 「んっ…あっ…ああっ」
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