第一章

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中へ入ると思った以上にうるさかった。 叫び声。 罵倒。 批判。 聞いているとあまり気分がよくない。 奥へと進み、生徒達の視線の先に向かう。 「…なにをしてるの…生徒会は…」 あまりにも異常な光景に足が止まった。 新入生と話している。 だけでなく、周りに見せつけるようにスキンシップをとっている。 わからないのか、この状況が。 自分達がそのような行動を取ることでその子はどうなるのかをわかっていないのか。 「…いや…」 そんなはずがない。 いつもは自分の立場をわきまえてこのようなことをしない。 きちんと周りのことを見れる頭のいいメンバーだったはずだ。 「とりあえず委員長が来る前にこの場をおさめないと」 足を進めて生徒会に近づく。 すると、生徒会書記の三木和幸と庶務の菅野天がこちらに気づいたようだ。
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