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カメラにおさまりながら、ふと思いついて聞いてみる。
「お兄ちゃん…いつから私をお嫁さんに、って思ったの?」
「生まれた…ときから。」
「そ、そんなに?」
「そうだよ。
詳しいことは、これから少しずつ話してあげるよ。
ゆっくりとね。」
みやの返答も待たずに晴人はカメラマンを交代した。
両サイドにパパとママ。
「ねえ、ママは賛成なの?
私がお嫁に行くの。」
「どっちも…かな。」
「え?」
「早すぎるから、まだそばに居て欲しくて反対。
でも、へんな男より晴人くんなら安心だから賛成。」
「パパは賛成。」
「聞いてないもん、パパの意見は。」
「でもね、みや、お気楽に賛成した訳でもないの。
それはまた、晴人さんから聞いて。」
「う、うん…。」
「みーやー、写真撮るよー。」
遠くからさいちゃんの呼ぶ声がしたから、その話は終わった。
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