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次の日。
朝からママが慌ただしく動き回っていた。
「ママ、おはよう。」
「おはよう、みや。
朝ごはん食べたら、ちゃんと卒業のご挨拶してね。
あと、誕生日もね。」
「はーい。」
ウチの決まり。
必ず仏壇のご先祖様に挨拶とご報告。
おばあちゃんが大好きだったから、ちっとも苦じゃない。
朝ごはんより先に仏壇の前に座った。
「おじいちゃん、おばあちゃん。
中学を卒業したよ。
今日で15になりました。」
『私…結婚するんだって。
おばあちゃんが生きてたら、喜んでくれた?
結婚のことは、よくわからない。
でも…決まりだから、逆らえないのかな?
私はお姫様でも何でもないのに。
逃げちゃいたい気分です。
おばあちゃん、見守ってね…。』
「みや、早く食べちゃいなさいよ。
さやはとっくに出かけたわよ。」
「ん?さや?
いつから春休み?」
「今日が終了式だって。
張り切って学校行ったわよ。
みやも早く食べちゃってね。」
「はーい。」
5つ下の妹、さや。小学4年。
この春から5年生。
「小学生、春休みが少なくてかわいそう。」
そんなことを感じながら急いで朝ごはんを片付けた。
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