卒業。

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ケーキも食事も食べ終え…でもまだご機嫌な男ふたりが盛り上がっていた。 「みや、多分晴人さんは泊まりになるから、和室に布団敷いて。」 「はーい。」 襖をそっと開けると、どこか冷んやりしている。 「おじいちゃん、おばあちゃん、今夜は隠れてね!」 と、仏壇の扉を閉めてから布団を敷いた。 『おばあちゃんが生きていたころ、よく此処に寝たな…。』 障子を開け、夜空を見る。 「星…キレイ。」 わざと障子を少し開け、月明かりに布団が照らされるように向きを変えた。 「なんか…いいかも。私も部屋から見てみようかな…。」 「みやー、お風呂に入りなさーい。」 ママの声が響き、慌てて和室を出た。 .
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