60人が本棚に入れています
本棚に追加
その声にドキッと胸が高まり、心拍数が上がった。
朝井戸 崇浩(アサイド タカヒロ)。
みやが中学の3年生のときに片想いした相手。
高校に無事合格出来たら告白しようとラブレターまで書いていた。
「あ…こんにちは。」
「こんにちは。ひとり?」
「あ…うん、ひとり。」
「良かったら…少し話せない?」
「い、いいよ。」
前を歩く崇浩の少し後ろをトボトボと付いて歩く。
向かった先は、ショッピングモール内にあるファーストフード店だった。
「俺、ポテトとコーラ。四戸は?」
「私もコーラ。」
崇浩は、みやの分も素早く注文し、受け取ったトレイを持って空いている席に向かった。
慌てて後に続いたみやは、席に座る前に声をかけた。
「あの…お金。」
「ここは奢られてよ。
俺が誘ったんだし。」
「う、うん。ご馳走さま。」
向かいにゆっくりと座った。
.
最初のコメントを投稿しよう!