春休み。

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「四戸、俺が振られたのに、なんでお前が泣くの?」 「…………。」 「他に好きな人いるんだろ? そうなら言ってくれよ。 俺も諦めがつく。」 「好きなひと…。」 みやは迷った。 気持ちは両想い。 このまま自分も告白すれば付き合える。 だけど…。 脳裏に晴人がよぎる。 「四戸…?」 「私も…好きです。 でも、お付き合い出来ないんです。」 「は?なんだよ、それ。」 「四戸、説明してよ。 そんなんじゃ意味わかんない。」 「ずっと…ずっと好きでした。 でも、事情があって…付き合えない。 今はそれしか言えない。 ごめんなさい。」 ガタンッと立ち上がると、みやは崇浩の顔を見ることなく走り出した。 『切ないよぉ…。 想いが通じたのに…。』 走りながらそう思ったら涙が止まらなくなり、階段の影で顔を隠して泣いた。 不意に後ろから肩を掴まれた。 ビクッとして振り向くと、崇浩がみやの荷物を持って息を切らせていた。 .
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