卒業。

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「今日で最後なんだよね…。」 そう呟きながらみやは制服に手を通した。 「みやは先に行ってて。 私たちは後で行くから。」 パパとママも今日は朝からおめかし。 二人がドタバタと支度しているのを見ながら、みやは学校に向かった。 「おはよ、みや。」 「おはよ、さいちゃん。」 親友の小野木 咲花(オノギ サイカ)。 小学校から一緒。 まさに名前とおんなじでパーっと花が咲いたみたいに明るいコ。 「みや、今日もパパとママが来るの?」 「うん。お兄ちゃんも…来るかな?」 「みやのウチは、いつも三人来るもんね。」 今までは、全く疑問すら感じてなかった。 が、今は…ちょっと疑問。 「大丈夫。 ウチだってお姉ちゃん来るし。」 「そ、そうだね。」 二人並んで、学校の門に足を踏み入れた。 .
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