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は?
なにゾクゾクとしてらっしゃるの?
「ゆーずき」
「ひっ」
近寄ってきた変態に後ずさる。
「怖がった顔も素敵だね」
とろける笑顔で囁いて耳たぶを触る伊織。
「…っ」
こわくて抵抗できなくて、こそばゆい感覚に目を瞑る。
冷たい冷たい。
この人ほんと体温どうなってるの。
「───ほんとは、ここでたべちゃいたいけど」
耳元に口をよせ、甘噛みをしながら甘く甘く囁かれる。
「今日は、我慢してあげる」
「……え?」
ふわ、と離れた伊織に驚き見上げる。
「あれ、神城くんなにしてるの?」
「!……す、菅原…」
突如聞こえた声にバッと振り向く。
お茶を片手にこっちを覗く菅原がいた。
「あれ、あなたは……?」
さっきまでいなかった伊織を見て不思議そうに、少し警戒するように首を傾げる。
地面に座ってた俺はパッと立ち上がり、サササっと菅原の後ろにまわりこんだ。
きゅっと菅原のシャツを掴んで腕の隙間から伊織を見る。
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