転校生

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「柚希様、僕が行きます!」 「いえ、僕が!」 「ちょっと、でしゃばんないでよ!」 「ぜひ俺に!」 ちっちゃくて美少女みたいな男やガチムチ、爽やかなイケメン達がここぞとばかりに立ち上がって声を張り上げる。 ちなみに俺がたってるのは教室の黒板の前。 「ちょっと前までこい」って担任に言われて行ったら「転校生迎えにいってこい」って言われてさっきの会話に戻る。 「ほらーあの子達が行くってさー」 後ろにいる生徒たちに向かって「ね?」と軽く微笑む。 すると大半の生徒が前屈みになって鼻を押さえて悶え始めた。 あれ、逆効果だったみたいだ。 はやく復活してくれないかな。 「ハァ……ほら、お前行ってこい」 ため息をつきぐいぐいと背中を押してくる担任にこっちがため息をつきたくなる。 「……チッ」 めんどくさい、と舌打ちし教室を睨むとなぜか生徒たちが鼻血をボタボタ滴ながら前屈みで教室から出ていった。
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