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またこんなものを投げかけられた私は
また夫に言えない日々が続いていた。
またこんな日が始まってしまったのである。
投げられた球を
それでも受け取るのか、
だったら受け取らないのか、
この二つに一つの選択を私はなかなか出来ずにいたのだ。
ゆえに、
夫にも打ち明けられない。
私は、
もし私が『だったら、
受け取らない』という選択をするのであれば、
夫に打ち明ける必要はないと思ったのであった。
これ以上、
夫に心配もかけたくないし、
夫を巻き込みたくもない。
だったら、
私だけの胸に留めて、
終わらせたいと考えていた。
それがせめてもの夫への恩返しの一つである。
こんなことが恩返しになるとは思ってはいないけれど、
本当にせめてもの私の夫への気遣いである。
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