第1章 プリンと女の豪邸遊戯

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私の名前は、神宮寺四郎。知る人ぞ知る、有名な探偵の弟だ。今日は、私の華麗なるエピソードをひとつお披露目しよう。  そう、あれも豪邸だった。庭園でのビュッフェパーティー  にぎわう会場の中、ダンスにでもと手を差し伸べた女性が、急に倒れた。 「まさか、また、ブラックファントムか?」  会場は一時騒然となった。 「皆さん、食事は一時中断してください!毒物混入の恐れがあります!」 しかし、さすがは豪邸。シェフはみな外に出て調理をしており、厨房には誰もいない。 しかし、私は見逃さない。犯人が隠れるのは、誰も絶対に行かない場所。つまりは、密室化された厨房にいると。    私は駆ける。 マンゴープリンが冷やしてあった。しかし、手をつけた痕跡がない。 腹を満たした私は、そこにあったマンゴープリンをひとすくい。 その時不意に電撃が走った。
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