0人が本棚に入れています
本棚に追加
母が私に伝えたいことはこうだった。
妹とその旦那である直也をここに住まわせることにした
というのだ。
この家はいずれ隼人が継ぐにせよ、
今はまだ結婚もしていないし、
結婚することになっても
しばらくは新婚さんゆえ二人だけで住みたいだろうから、
その間、
妹と直也さんにここに住んでもらうのだという。
だが、
私はそこに違和感を感じた。
納得できないことがあった。
だからと言ってここは実家だ。
私の家ではない。
私はこの家を出て、
今はもう別に居を構えている。
私の口出すべきでもないことは
十分承知しているつもりだ。
だけど、
だけどだ。
その理由はやはり私を妙に腹立たせた。
だって、
彼女らがここに住むのは自分たちが
新しく家を建てるためだというのだから。
そして、
それは期限付きだというのだから・・・。
最初のコメントを投稿しよう!