第1章    違和感の出現

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母が私に伝えたいことはこうだった。 妹とその旦那である直也をここに住まわせることにした というのだ。 この家はいずれ隼人が継ぐにせよ、 今はまだ結婚もしていないし、 結婚することになっても しばらくは新婚さんゆえ二人だけで住みたいだろうから、 その間、 妹と直也さんにここに住んでもらうのだという。 だが、 私はそこに違和感を感じた。 納得できないことがあった。 だからと言ってここは実家だ。 私の家ではない。 私はこの家を出て、 今はもう別に居を構えている。 私の口出すべきでもないことは 十分承知しているつもりだ。 だけど、 だけどだ。 その理由はやはり私を妙に腹立たせた。 だって、 彼女らがここに住むのは自分たちが 新しく家を建てるためだというのだから。 そして、 それは期限付きだというのだから・・・。
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