第1章     しばらくの平穏

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そこで、 駿君の大好きなトーマスのモノを揃える。 お弁当箱やらコップやら。 お昼寝布団やらズックやら。 駿君ははしゃいでいた。 そこにお父さん(直也さん)の姿がいつもないことには 子どもなりに不思議に思っていたかもしれないけれど、 それでも大好きなお母さんがいる。 それにこれまで会ったこともなかったのに、 いきなり叔母ちゃんがいて、 叔父ちゃんがいる。 二人のお姉ちゃん(従姉妹)だっているようになった。 核家族で一人っ子の駿君には それがとても嬉しいことのようだったのである。 子どもながらに、 自分の周りにはたくさんの人がいてくれて、 わいわいと賑やかな時間が流れる中にいる、 そんな幸せを感じていたのではないだろうか。
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