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若い夫婦が何度も礼を云って去った後、香音はせっせと何かを作り始めた。
何時もは酒と煙草臭さで充満している店の中が甘い匂いで打ち消されていく。
「取り敢えず、出来た。」
「わぁ、美味しそう!
香音先輩の御手製『鬼灯のアップルパイ』!!
…是私が一番最初に食べても良いんですか?」
「良いよ、新作だから味見して欲しいし。」
「やったー!
先輩の愛妻料理☆」
「誰が妻だっ。
お、誰か来た、さて、と。
いらっしゃいませ。」
路地裏に仄かな灯りを点した居酒屋。
『黒猫』には今日も様々な客達が足を踏み入れるー。

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