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だから、周りと早瀬は違うから、私から言わせれば早瀬の方が“変”だと思ってたし。
周りとは違うから、私から見た早瀬は、目立っていたのだ。
しかも、隣の席になる前は、つまらなそうに目を細めたり、睡魔に負けそうになってハッと顔を上げたり、そんなことをする早瀬を、気づかれないように眺めていた。
とにかく、乙女らしいことをしていたのだ。
だから、席替えで席が隣になったときは、私の胸はそこらの女の子と同じように、高鳴ったものだ。
まあでも、早瀬は、特に興味もない堤と隣になって、何で妬まれないといけないんだ……とかなんとかブツブツ言いながら、
絶望的な顔をして席を運んでいたんだけど。
それも珍しい反応で、嬉しくて楽しかった。
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