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「結構趣味が合うっぽいんだよね。
今度美術展、誘ってみようかなあ。」
ある日、ユリとの帰り道。
ユリ曰く、彼は美術館とか博物館とか、そういう芸術系が好きらしい。
ちょうど、学科必修の授業に出てくる画家の美術展が東京でやるというので、そんな話でタイキと盛り上がったらしい。
ちなみにここらへんから、私も彼のことを「タイキ」と呼び捨てで呼ぶようになっていた。
ほとんどの学科の人が彼をそう呼んでいたし、私もなんだかんだあれ以来、言葉を交わすことが増えていたから、そう呼んでも自然だった。
「いいじゃん、趣味あうってなかなか貴重だよね。」
「そうだよねっ、えへへ。」
私の言葉に嬉しそうにはにかむユリは、素直に可愛いと思った。
女の子が、恋をすると可愛くなるってホントなんだな。
いいなぁ…。私も恋がしたい。
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