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塀に足を載せて、屋根を渡るとその先がおねえちゃんの部屋でした。
コンコンと窓を叩くとおねえちゃんが顔を覗かせました。
いつの間にか部屋着に着替えてしまっていました。
「のああっ!雪降ってるじゃない!はやくはやく!入りなさい!」
招かれて部屋に登ると、おねえちゃんがギュっと抱きしめてくれました。
「さむかったでしょ」
僕は卑怯にも黙っていました。
実はまったく寒くなんてありませんでした。大好きな人に会いに行く嬉しさで、まったくそんなこと忘れていたのです。
世間的に見れば僕は嘘つきなのです。
おねえちゃんのためなら何の嘘でもつきます。
世間の定規で計れば曲がっています。
でも僕は構わないのです。おねえちゃんに対して真っ直ぐならば僕はそれでいいのです。
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