試作①「何でもできる美少年の何でもしちゃうご奉仕日誌」

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 塀に足を載せて、屋根を渡るとその先がおねえちゃんの部屋でした。  コンコンと窓を叩くとおねえちゃんが顔を覗かせました。  いつの間にか部屋着に着替えてしまっていました。 「のああっ!雪降ってるじゃない!はやくはやく!入りなさい!」 招かれて部屋に登ると、おねえちゃんがギュっと抱きしめてくれました。 「さむかったでしょ」  僕は卑怯にも黙っていました。  実はまったく寒くなんてありませんでした。大好きな人に会いに行く嬉しさで、まったくそんなこと忘れていたのです。  世間的に見れば僕は嘘つきなのです。  おねえちゃんのためなら何の嘘でもつきます。  世間の定規で計れば曲がっています。  でも僕は構わないのです。おねえちゃんに対して真っ直ぐならば僕はそれでいいのです。
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