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「あのぉ・・・親衛隊は関係ないと思いますぅ・・・」
ミヅキはおずおずと、それでいてきりっとした瞳で訴えかけた。その瞳に会長と副会長はすこし揺れた。
「なんでそんなことが言える。制裁をするのは親衛隊だけだろう」
「私たちと行動を共にしている転入生が気に入らないのでしょう?嫉妬とは醜いものです」
だが二人は動じない。ずいっと一歩前に出て言葉巧みにミヅキを追い詰める。
二人は親衛隊隊長が「なにもしていない」といったところで耳を傾ける気は毛頭ない。
親衛隊が犯人だと確信しているのだ。確信に至る素材は歴史。それに目撃。
今まで何度も気に入らないものを親衛隊が密かに排除してきたのを目にしている。
それに親衛隊、いわばファンクラブが好いている人に必要以上に近くにいて仲睦まじくしているところを見て気を悪くしないはずがない。ほとんどの生徒が「なんで、あいつが」と考える、好意を寄せているのが生徒会の方だとしても生徒側に当たるだろう。そんなこと目に見えてわかっている。
「今までも気に入らない奴は排除してきたんだろう?今更いい子ぶるなよ、虫唾が走る」
「本当に知らないんですぅ!さっきの会議だって制裁はダメだよぉーって言ったとこなんですぅ!!」
きつい視線で見下ろす会長にミヅキは一生懸命弁解した。
「ふっ・・・まぁいいです。あなたの意見などはなっから耳に入れる気はありません今回は忠告に来たのです」
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