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会長はまだ言い足りない様子だが副会長が諭して前に出た。
副会長は生徒会長よりは背が低く温厚な顔つきだがその笑顔は黒く、とても
恐ろしかった。
ミヅキは蛇に睨まれたカエルのようにカチンと固まった。
「・・・いいえ、警告ですか。次はありません。あなたの部下たちによくお伝えください、ね?」
副会長はそう言っていつものようににこっと笑うと踵を返しかつかつと歩き出した。
本当に違うのに・・・ミヅキはそう考えながらちらっと会長の方を見た。
(会長も信じてないんだよね・・・)
会長はミヅキを一瞥すると副会長のあとを追った。
「ん~、制裁、やったりしてないよねぇ?」
ミヅキはほっぺをぽりぽり掻いて首を傾けた。
隊長といえどもすべての親衛隊員の行動を把握しているわけではない。
隊長であるミヅキの知らないところで・・・なんとことが無きにしも非ずなのだ。
それほど大きな隊なのだ・・・。
ミヅキは再び深い溜息をつくと制裁しそうな人物を頭の中で考えてみた。
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