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俺とユリの存在は
いつのまにか
知られていて
病院から退院して
学校にくるころには
クラスメイトや
他の学年の奴らの
好奇の視線に
晒されていた
それはそうだろう
今まで無愛想で
感情を表に出さなかった男が一つ屋根の下で
同い年の少女と
暮すことになってしまったんだから
そして
何の因果か
ユリも転入生として
俺の在席している
海縁学園二年C組に
入ることになった
転入初日から
俺の両肩に
「気苦労」
という3文字がのっかった
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