「海の歌」

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休み時間の クラスメイトの質問攻めから逃れ 同じ学年の奴らの好奇の視線をふりきり 俺は屋上にきていた 誰も見えないような 死角に身を潜めて 懐から煙草を取り出すと 一息ついた 俺は煙をはきながら つぶやいた 「・・だりぃ」 俺は頭をかきながら 先程言われた事に 頭を悩ませた あるクラスメートからの 一言 「いつから付き合ってんの?」 「・・・は?」 俺は再び頭を抱えて 「・・・いつのまに あいつが彼女になってんだよ」 俺はまた煙草を 吸ってつぶやいた 「・・まぁあのばばぁの 仕業なんだけどな」 俺は煙草を吸いおわると 手摺りにもみ消して 「・・俺に誰かを好きになる資格なんてあるわけない」 そう自嘲気味に 言って 俺は 午後の授業を ふけることにした
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