「海の歌」

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俺は人混みを避け いつものあの場所へと 足を運んだ 海に面した 海水浴場から 人目を避けるかのように ひっそりと佇む岩が ある その岩の形は まるで美しい人魚を かたどったような 形をしていて 一説によると かつてこの地で 人間に想いを寄せた 人魚が岩に術をかけて 自分そっくりの岩を つくりだし その人間に 想いを伝えようとしたらしい そんな言い伝えがあるせいか その奇怪な岩から 美しい女の声に似た 音がするのだ 地元の人間はきみわるがってちかよりはしないけれど 俺はきにいっている この音の事を 海の歌と呼んでいる この町の人間は 俺はいつもどおり 一服していると 突然 穏やかなギターの音が なりだした
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