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「楓、あんたは残酷だね」
民宿「海人の里」
の居間で悠斗の祖母と
楓が向き合っていた
「何もまたあの日の事
ぶりかえすことないじゃないか!」
楓は少し悲しい顔をして
「母さん、俺だって
はじめて会う甥に
こんな残酷な事言いたくないさ」
楓は机に置かれた
茶を啜ると
「でも今言わなきゃ
悠斗が危険なんだよ
まさか奴らが復活していて悠斗を狙っているんだから!」
悠斗の祖母は悲しそうに
うつむいてつぶやいた
「どうしてあの子ばかりがこんな目にあうんだい」
二人の重い沈黙が場を
支配する
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