『大自然に狩る・猟鋭文書編』

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〈ドラゴンブレス〉 赤銅色の銃身に、グリップの鱗のような溝が赤竜を思わせる短銃。最強の魔法を語らう上で必ず名前が挙がる伝説の銃で。その一撃は地形を変えるとも、岩を蒸発させるともいわれ、魔法を使うハンターなら一度は見たいといわれる程の逸品。しかし、その威力と引き換えに命を消耗するという危険な代償から使用を禁止されているにも拘わらず、力に魅了されて命を落とす者が現在でも後を絶たない。本来は魔力の低い者のハンデを補う為に作られた筈の物だったが、使用者達が更なる力を求めて設けられたリミッターを外したことから、命を吸う魔銃に成り果ててしまった。製作者は自身の発明に心を痛め、ドラゴンブレスの在庫と設計書と共に自害した。残りの使用者も大半が嬉々として命を落としていくので、現存するのはごく少数のみ。
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