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あぐらをかいた膝の上に
土器をのせ、片手で慎重に押さえながら
もう片方の手の平で
上から下へ、
また下から上へ、
何度も何度もうっとりと
その肌を味わうように滑らせる。
そしてきまって
その土器の口に
まるでキスをするかの様に
唇を当てるのだ。
するといつのまにか
しずくの形の土器は
若い優しい目鼻立ちの
青年になっていて
微笑みながら俺のキスを受ける。
やがて俺たちは
互いの舌を絡め合い、
唇を吸い、
体をくっつけて抱き合う。
今朝はそこで目を覚ました。
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