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「や……だ、っ」
引き剥がそうにも、オレたちには「体格差」があった。細マッチョなジンに、ただほっそいだけのオレなんて勝てやしない。だからいつもいつも、されるがままなのだ。
「千穂ちゃんは本当にエッチな顔するよね。おれはこの顔が好き。フル勃起するくらい大好き」
「そ、なこと、は! 聞、きたくないんじゃ、ボケ!」
されるがままでも、落ちやしないと声を上げて睨むのはいつものこと。だがそれも、ジンはいとも簡単に取り上げてくれるけど。
「千穂ちゃん大好き」
「――嫌だ! やめろっ」
暴れ始めたオレのコートを開(はだ)けたジンは、「暴れても意味ないよって教えたでしょ? ――躯に」と口端を上げた。やる気のない間延びした喋りにへらへら顔の普段だから、真面目な顔をされたりこうして男を見せられると洒落にならない。
「ジン……、や、さしく、しろよ? い、痛いのはもう、嫌だ……」
しゃくり上げながら紡げば、ジンは「解ってるんだけどね」と笑う。
「優しくしたいんだけど、千穂ちゃんのエッチな顔に余裕なくなるんだ」
唇が落ちてきて、また貪られていく。キスの合間にコートも、なかの服も、ズボンも下着ごと脱がされ、ジンの手に落ちる。
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