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―ここは、緑豊かで雄大なホウエン地方…
そして、ここは、その海底にある海底王国の城…
その中にある和室からは美しい歌声が聞こえて来て、キングドラ、サクラビスなど城内にいる海底王国の住人達はうっとりとその歌声に聞き入っていた…
その歌声の主は藍色のウェーブがかった長髪をした美女で、その美女は腕の中ですやすやと眠っているマナフィに子守歌を聞かせていた。
と、そこに水色の平安装束に身を包み、綺麗な藍色の長髪をしている美青年が現れて…
?「綺麗な歌声だな、ナツミ…」
ナツミ「…!
カイオーガ。」
その青年の正体はなんと、ホウエンの超古代ポケモンであるカイオーガで、この海底王国の城の主でもあった!
カイオーガ「フフ、マナフィは眠ったようだな。」
カイオーガはそう言ってナツミの肩を優しく抱いた…
ナツミ「ええ。
今、ご飯をあげたところだから…」
と、ナツミははだけた胸元をおもむろに直した…
カイオーガ「そうか…
フフ、マナフィの母親がすっかり板についたようだな。
…ところで
どうだ、ナツミ
まだ人魚になる気はないか?
余としては、早くそなたを人魚にしてやりたいのだが…
この子(マナフィ)のためにも…」
ナツミ「…人魚になったら、家族とはもう会えなくなるのよね…?」
カイオーガ「ああ……
前にも話したように、人魚になればそなたはもう家族のもとには戻れない…
海の住人としてずっと生きていく事になる…」
ナツミ「そう、よね……
ごめんなさい、その事についてはもう少し考えさせてほしいの…
ミクリの事…お父さんとお母さんの事…そして、妹の事…
まだ、心の整理がついていない事がたくさんあるの…」
カイオーガ「……そうか
そうだよな…
分かった。
余はいつまでも待つぞ、そなたの心の整理がつくまでな…」
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