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「なんとなく想像はつくから大丈夫」
「あとねー、エコ自転車できちゃったんだけど……」
「ふた駅でしょ。いいよ、近いし歩いていこ」
途中スーパーで買い物をしたり、寄り道をしながらエコの住むアパートに向かった。
エコは道すがらひたすら写真を撮っていて、結局俺がエコの自転車を押すハメになっている。
「ショウには自転車が似合う」なんて意味不明なことを言いながら、エコは何枚も俺と愛車のツーショットを撮って満足そうだ。
遊びすぎたせいで思った以上に歩みが遅くなって、アパートに着くまで1時間もかかってしまった。
「やばいね、着いたらすぐやんなきゃ」
「ふふふー、うれしい。ショウが遊びに来てくれたから」
「……のんきだねえ、エコは」
エコはいつでもマイペース。
鼻歌を歌いながら鍵を取り出し、ドアをあけた。
エコの部屋は……本当にやばかった。
汚いと言うよりも物と服でひっくり返ってる状態だ。脱いだ靴を一体どこに置いたらいいのか悩んでいると、エコは自分の靴の上に俺の靴を置いた。
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