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「ごめんね、ショウ」
「ううん、いいよ別に。俺も洋服好きだし」
「ショウはなんでも服似合う」
「日本の服は、日本人の体型に合わせて作ってるからね。でも俺はエコくらい背が欲しかったな」
「えー。ショウは小さい方がいいよ」
「小さいっていうな、普通だ普通。ってか、話してる場合じゃないね」
「……そうだった」
そこからはきゅるきゅる鳴るエコの腹の音をBGM代わりに、黙々と作業を続けた。
……全部終わったらどこかにエコを連れて飲みに行こう。
そう思ってスマホで時間を確認すると、いつの間にか終電間近になっていた。
エコも時間を忘れてレポートに取り組んでいる。俺はエコの肩を指でとんとん、と叩いた。
「あのさ。今日泊まって行っていい?」
「え?! もうそんな時間?」
スマートフォンを見て、エコは目を丸くした。
「今出ればまにあうよ、電車! ショウ、いこ!」
「や、でも全然終わってないじゃんこれ。中途半端もやだし最後まで手伝うから泊めて」
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