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「今はいないな」
俺と全く同じ答えを返して、京谷さんはにこりと笑った。
「これ、クリスマスプレゼント」
「え、俺に? ……ありがとうございます」
驚きながら厚みのある封筒を受け取ると、京谷さんは口元に不敵な笑みを浮かべた。
「ちょうど疲れも溜まってたし、お願いしようと思うんだけど」
「え、今からですか」
「予定、ないんだろ?」
『クリスマスプレゼント』なんて貰ったら、もう断るに断れない。
「ショウ、随分人気があるから、どんな仕事ぶりなのかなってずっと気になっててね。いい機会だから」
柱時計の時間は20時。
シャワーを浴びる時間はないけど、約束の時間には余裕で間に合う。
それに、久しぶりに話もしたかった。
「はい、やらせてください」
俺は京谷さんをマッサージ用の個室へと案内した。
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