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「うちは働いてる子がショウみたいにストレートの子も多いから、ちょっと心配でね。どのくらいの割合か気になっててね」
「俺の感覚だと大体8割くらいです。でも、他の人は知りません」
「大丈夫? きつくない?」
「……意外と大丈夫でした。それはそれっていうか。割り切っちゃえば特に抵抗がないというか」
「ふーん……。ちゃんとチップたくさんもらうんだよ?」
京谷さんは気持ち良さそうに目を閉じた。
「実は今度、他の場所にもまた店を出そうかと思ってて。ショウは大学生だけど、店長をお願いしたいんだ」
「え、本当ですか」
「ああ。給料は倍出すよ」
「倍、ですか」
「それはそうと、誰か働きそうな子知らないかな。できればちょっとルックス良い子でさ」
すぐにエコのことを思い出したけど、同時にあの夜も思い出した。
……無理、だよな。
「ちょっと、思い当たらないです」
完全にビジネスの話をしていたから、京谷さんは平静なんだとずっと思ってた。
だから仰向けにした時、京谷さんの体に起きていた変化を見て、俺は思わず目を丸くして驚いてしまった。
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