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マッサージが無事終わり、京谷さんにシャワーを浴びさせている間に、俺はエコにメッセージを送った。
『ごめん、社長来て長引いてる。寒いからどっかの中にいて』
『エコ雪好きだからここで待ってる』
『でも多分遅れる。できるだけ急ぐから』
社長が来ているのに掃除もしないで帰るわけにはいかない。
大急ぎで部屋を片して資材を補充し、タオルを洗濯機に放り込みながら、シャワーの水音に耳を傾ける。
音が止まって少しした頃、俺は京谷さんの為にコーヒーを用意した。タイミングはぴったりだ。
「良かったよ、ショウ。ストレスも吹っ飛んだ」
「……ありがとうございます」
シャツのボタンを留めながら脱衣所から出てきた京谷さんは、俺のすぐ隣に立った。
見上げると、京谷さんは俺の身体を見てにこりと笑った。
「ショウが触ってきたところは、ショウが感じるところ?」
「秘密です」
アゴに手がかかり、ふっと唇が近付いた。
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