第2章 白百合の君

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「いいか?よく聞け――彼の愛しの君。そして受取人が自分だと思ったらその時は、男らしく挙手したまえよ?」 道化のようにおどけて 金細工の立派なカップから紅茶を啜る。 もったいぶった咳払い。 やはり彼は 人の心を壊し慣れている――。 残酷な行動とは裏腹の それはそれは美しい笑顔だった。
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