第2章 白百合の君

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「なるほどなあ。ポメラニアンは貴族の犬だもの」 力なく俯くマナの顎先に指をかけ 早乙女は空洞になった瞳を覗きこむ。 「僕が貴族じゃなくて残念だ」 この人は自分に逆らう人間は どんな手を使ったって けして許さない。 はじめからきっと 手紙の存在だって知ってたはずだ。
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