24 計略-3

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――ぜったい、飲んだら、だめだ。 飲み込むまいと、必死に喉の奥をしめるけれど、 更に流し込まれる大量のワインにむせた拍子に、食道へゴロリと流れ落ちてしまった。 「な、何を……」 ゲホゲホと、激しくせき込み、言葉が続かない。 「何、私が使っている、ただの睡眠導入剤だ。少しばかり、大人しくしてもらうだけだ。効き初めに多少酩酊状態になるが、1、2時間もすれば元に戻るから、心配することはない」 ――睡眠、導入剤!? 酩酊? って、 酔っ払い状態ってこと? なんで、そんなモノ、胸ポケットに常備!? ってか、自分の薬を、他人に飲ませるな、変態っ! 「放し……て……?」 ――な……に、これ? いくらなんでも、 今飲みこんだばかりの薬が、もう効いてくるなんて、ありえない。 でも、 手足に走るのは、まぎれもなく、違和感。
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