24 計略-3

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万事、休す―― 万策、尽きてしまった。 身体が思うように動かないのでは、逃げようがない。 ああ、嫌だなぁ。 こんな、勘違い野郎の蛇親父に、好き勝手されてしまうなんて、 いくら、身から出たサビとは言え、我ながら、哀しすぎる。 それに、たぶん、 きっと、課長に、いっぱい、迷惑をかけてしまう。 谷田部課長、 ううん、東悟。 ……ごめん。 おバカな元カノで、 ほんっとうに、ごめん……ね。 『高橋さんっ!』 ――それは、願望が生んだ、空耳だったのか。 意識が、闇に落ちる寸前、 私を呼んだのは、聞き覚えのある、声。 ここに、いるはずのない人の、声だった――。  ―第16話へ続く―
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