降らない雨

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「奏くんも寂しいみたいだしね。」 「っ、俺は別にそういうんじゃない。」 咄嗟にでた一言に、彼は酷く嬉しそうに笑う。 「まぁ、そういうことにしといてあげなくもないけど。じゃあさ、雨止むまで一緒に寝よ。なんか、今日冷えるし。」  「え、あっ。」 右腕を乱暴に引っ張られ、二人して飛び込むのは柔らかなベット。 ぎしぎし、とスプリングが音をたてた。
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