平穏

5/10
前へ
/50ページ
次へ
「おいお前らいつまでふざけてる? とっとと席つけ」 担任の声で我に返る そーいえば朝ギリギリの登校だったな といってもこれは毎朝のこのクラスの恒例行事なので担任も形だけの注意くらいしかしない すぐに席に着き、その後は淡々と学生の職務を全うする 「ふぁぁあーー…終わったー…」 本日最後の授業が終わり、俺は大きく伸びをする 「アキト、今日どっかの部活出るか?」 「あーーわりぃな 今日親父の研究の手伝いあるんだわ」 「そうか…」 「カズも来る?」 「そーだなぁ…暇だし行くか」 「よし来た!」 「えーーー2人ともいいなぁ… あたし今日部活だぁ…」 ちなみに今の席は俺の隣に紗季、後ろにカズ、となっており、放課後のダベりは毎日のことだ 「部活なんてサボれば?」 俺はそう紗季に提案する 「あたしは誰かさんたちみたいに無所属のヘルパーさんじゃないんでそんな融通聞かないんですー」 拗ねたように頬を膨らませぶーぶー文句を言う紗季 くそ…可愛いじゃねえか 「そりゃ残念だ 土日とかも多分行くから、そん時にでも来るか?」 「行く!行く!約束ね!! それじゃあたしは部活行って来る!」 なにを慌てる必要があるのかわからないが、慌てて荷物をまとめて教室を出て行く 「相変わらず慌ただしいやつだな…」 カズのその言葉に俺は激しく同意する 「そんじゃカズ、行くか」 「おう」
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加