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2限目は体育。
授業が終わるなり、みんな教室で着替え始める。
(はぁ… 今日は何だろう…)
のそのそと俺も着替える。
後ろを見ると、俺とは反対に、ウキウキしながら陽介君が着替えていた。
(運動得意とか、羨ましいな…)
「晴って、ほんと色白いよね。」
先に着替え終えた陽介君が、俺をまじまじ見て言う。
「うっ…うん。なんか、日焼けしても赤くなって戻るんだ…」
俺のコンプレックスの1つである。
だから小麦肌って、ちょっと憧れてしまう。
「そっか。しかも細いなぁ!」
うっ…。
これも、コンプレックスの1つである。
母親の遺伝なのか、昔から食べても太らない体質なのだ。
運動は苦手だし、引きこもっていたせいで筋肉もない。
確かに、自分で見ても、体操服の短パンからはヒョロっとした足が出ている。
それに引き換え、陽介君は筋肉で引き締まった格好いいふくらはぎ。
(なんかこの違い、悲しすぎる…)
「はぁ……」
「えっ!?ど、どうしたの??」
「筋肉質で、羨ましいよ…」
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